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元・化粧品EC社長が、森に向き合う理由

数字を追いかけていた日々

かつて私は、数字ばかりを追いかけて生きていました。
売上、利益、成長率――それらを手にすることが、自分の価値だと思っていたのです。

けれど、夜ひとりになったとき、胸の奥に残るのはなぜか満たされない空洞でした。
「この仕事で、10年後に何が残るのだろうか。」
その問いに答えられず、心だけが疲れていきました。

売れることより、残ること

ある日、森の中に立ったとき、静かな風に包まれながら、ふと気づきました。
一本の木を植えることは、未来を植えることだ、と。

今日植えた苗木は、20年後に子どもたちの空気をつくる。
一本の木陰は、誰かの居場所となり、家族を守る日が来る。

「売れること」は一瞬です。
しかし「残ること」は、未来を支えます。
そのとき、私は自分の歩む道を変えようと決意しました。

40人の弁護士よりも、1人の作業員の言葉

カーボンクレジット事業を形にするため、40人以上の弁護士と議論を重ねました。
法律も理屈も必要でした。

けれど、私の心を最も揺さぶったのは、ある現場作業員の一言でした。
「この森があるから、俺たちの子どもは食べていけるんです。」

その瞬間、胸に熱いものが込み上げました。
数字では測れない、命の重み。
どんな専門知識よりも、たった一人のその言葉が、私の未来を決めました。

なぜ今、カーボンクレジットなのか

気候変動は待ってはくれません。
森が失われれば、人の暮らしも、子どもたちの未来も確実に奪われてしまいます。

カーボンクレジットは、森を守る人の努力を「価値」に変える仕組みです。
その価値が社会に広がれば、森は守られ、人も救われます。

これはお金の話ではありません。
「未来を守る経済」を、私たちは築こうとしているのです。

5年前の自分へ

もし過去の自分に手紙を書けるなら、こう伝えたい。

「数字だけを追うな。
売れることに心を奪われるな。
人の命に触れ、未来に残るものをつくれ。
そうして初めて、人は本当に幸せになれるんだ。」

私のこれから

私は森を守り、未来を守ります。
複雑な制度も、厳しい現実もあります。
けれど学び続け、現場に耳を澄まし、挑戦をやめません。

私の目標は利益のグラフではありません。
森に息づく命、人々の暮らし、子どもたちの笑顔。
それこそが、私が「残したい未来」です。

あなたに伝えたいこと

どうか考えてみてください。
あなたがこの先に残したいものは何でしょうか。

私たち一人ひとりの行動が、子どもたちの未来を変えていきます。
私は、涙が出るほど本気で、この未来を守りたいと願っています。

そして、同じ想いを抱く仲間と共に、この道を歩んでいきたいのです。

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