不確実だからこそ、挑戦する価値がある
最近、「金融資産はリスクがあるから怖い」「価格が上がると言っても不確実だ」といった声をよく耳にします。
確かに、価格変動のある資産に対して不安を感じるのは自然なことです。
長く安定した職に就き、毎月の給料が一定である環境にいると、「確実さ」こそが正義のように思えてしまうかもしれません。
しかし私は、まさにその“確実であること”に依存する社会こそ、私たちの挑戦する力を鈍らせているように感じています。
「確実さ」を求めすぎる日本社会の課題
戦後の日本では、長く「終身雇用」と「安定収入」が理想とされてきました。
多くの人が会社に勤め、同じ場所で、同じように働き続けることが「安心」につながる時代がありました。
けれども今、社会の構造は大きく変わっています。
経済のグローバル化、
AIの発展、
環境問題
など、あらゆる分野で“予測できない変化”が日常となりました。
かつて「確実」と信じられていた企業が一夜にして業績を悪化させることもあれば、
無名のスタートアップが世界を変えることもある。
そんな時代において、「100%確実な未来」など、もはやどこにも存在しないのです。
不確実さは、挑戦の源泉である
私自身、これまで多くのプロジェクトや投資の現場で、無数の“リスク”と向き合ってきました。
そして気づいたのは、「不確実であるからこそ、挑戦する価値がある」ということです。
金融資産の価値が上下するのも、世界が動いている証拠です。
不確実性とは、変化の余地があるということ。
その変化の中で、考え、選び、行動する力を持つ人こそが、未来をつくる人だと思います。
リスクを完全に排除しようとするのではなく、理解し、受け止め、コントロールする。
その姿勢こそが、これからの時代を生き抜くための「真の安定」ではないでしょうか。
「挑戦する」という選択を、日常の中に
私たちがこれから求められるのは、
“完璧な安全”ではなく、
“柔軟な挑戦”です。
投資だけでなく、キャリア、学び、人との関わりすべてにおいて、
「少しの不確実さを許容する」ことが、新しい価値を生み出します。
確かに、挑戦には怖さがあります。
けれど、何も変わらない日々の中にも、実は見えないリスクが潜んでいます。
だからこそ私は、不確実なものにこそ希望を見出したい。
それは未来が、まだ誰にも支配されていない証だからです。
最後に
「不確実だからやめる」のではなく、「不確実だから挑戦する」。
この考え方がもっと広がれば、日本社会はもう一段階進化できると私は信じています。
完璧な未来など存在しません。
けれど、信念をもって動き出した人だけが、自分の未来をつくることができるのです。