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ベトナムでのカーボンクレジット活動 進捗報告

■ (概要)

ベトナム政府がカーボンクレジット制度の法整備を急速に進めるなか、
Carbon Zero Global の森林プロジェクトは、まさに追い風を受けています。
国内外の取引プラットフォーム登録や国際認証の準備を同時に進め、
将来的な市場参入と信頼性確立に向けて着実に前進しています。

カーボンクレジットとは、「CO₂などの温室効果ガスを削減・吸収した実績を数値化し、
他の企業などに取引できる仕組み」です。
本報告では、以下6つの取り組みについて、最新の進捗をまとめています。

・ベトナム政府の公式ルールや方針の確認

・民間取引所「CCTPA」への登録準備

・森林の国際認証(FSC-FM)取得への対応

・政策・法制度の最新動向への対応

・国際登録制度への参加準備

・世界の取引プラットフォームへの登録

【1. ベトナム政府の公式ルールや方針の確認】
現状

ベトナム農業・環境省の気候変動局と継続的に協議を行っています。
主な議題は「カーボンクレジットの正式な取扱ルール」や
「温室効果ガス(GHG)排出枠の算定方法」などですが、
現時点では政府からの正式な回答はまだ出ていません。

今後の方針

引き続き政府との連携を強化し、
正式な認可手続きやガイドラインを明確化していきます。

【2. 民間カーボンクレジット取引所「CCTPA」への登録】
現状

東南アジアの地域取引所である
CCTPA(ASEANカーボンクレジット取引所)への登録に向け、
必要な情報収集や書類準備を進めています。

今後の方針

登録手続きを完了させ、正式な上場(取引開始)を目指します。

【3. 森林管理(FSC-FM)認証の取得】
現状

国際的な森林管理基準であるFSC-FM認証の取得準備を進行中です。
この認証は、「環境に配慮した持続可能な森林管理を行っている」ことを
世界的に証明する制度であり、主なメリットは次の通りです。

・一般木材よりも2〜3割高い価格で取引される可能性がある

・「環境に配慮した企業」として評価され、ブランド価値が向上する

今後の方針

認証機関と協力し、申請プロセス・費用・必要書類を確認のうえ、
正式な認証取得を目指します。

【4. 政策・法制度の最新動向への対応】
現状

ベトナムでは、カーボンクレジット取引制度に関する法整備が進んでいます。

・国会では「ホーチミン国際金融センター」の設立が可決され、
その中に自主的カーボンクレジット市場(ボランタリー市場)の仕組みが明記されました。
現在、法的枠組みの草案が作成中です。

・森林局と森林保護局は2025年8月29日に、
「森林カーボンクレジット評価手法」に関するワークショップを開催。
まもなく正式な評価基準が完成し、承認される見込みです。

・チャン・ホン・ハ副首相主導の会議では、
国内取引所設立に向けた政令案が議論されました。
施行されれば、ベトナム国内で正式なクレジット取引が可能になります。

今後の方針

政令の早期施行を関係当局に働きかけるとともに、
最新の制度動向を継続的にモニタリングします。

【5. 国際的なカーボンクレジット登録制度への準備】
現状

Global Carbon Registry(GCR)およびBiocarbon Standardとオンライン会議を実施し、
登録手続きの概要を確認しました。
また、以下の国際基準についても詳細を精査しています。

・VERRA

・Gold Standard

・Cercabono

・Plan Vivo

これらを比較し、プロジェクトへの適用可能性を検討中です。

今後の方針

各国際基準を比較・整理し、
Carbon Zero Global のプロジェクトに最も適した認証スキームを選定します。

【6. 国際的な取引プラットフォームへの登録】
現状

ACX、Xpansiv、CIX、Toucan、Carbonmarkなど、
主要な国際取引プラットフォームへの登録を進めています。
現時点では正式な回答は得られていませんが、
CTXおよびTCXからは以下の説明を受けました。

「第三者機関で検証済みのプロジェクトのみを扱い、
実際のCO₂削減量を正確に算定している。」

このため、まずは国際的な認証取得を優先して進めています。

今後の方針

未回答のプラットフォームへ再度フォローアップを行い、
同時に新たな取引候補の調査・検討を進めます。

■ まとめ

今回の報告から、ベトナムでのカーボンクレジット事業が
段階的かつ着実に前進していることが明らかになりました。

特に注目すべき進展は、

ベトナム政府による法整備の本格化

国際登録機関との具体的な連携開始

Carbon Zero Global は、
政府・国際機関・取引所との協力をさらに深め、
正式な市場参入と国際的な信頼の確立を目指していきます。

現在進めている主な取り組み

・政府機関との協議を継続し、公式ルールの早期確定を促進

・ASEAN地域取引所「CCTPA」への登録準備を進行

・FSC-FM認証の取得に向けた申請準備と制度理解の深化

・GCR・Biocarbonなど国際機関との連携強化

・世界主要プラットフォーム(ACX、Xpansiv、CIX、Toucan、Carbonmarkなど)への登録模索

これらを通じ、Carbon Zero Global は
「ベトナムでのカーボン価値創出をリードする企業」として
持続的な成長を目指します。

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