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ベトナム協力先 Infinity Invention.JSC の取り組みと進捗状況ご報告(2025年10月)

Carbon Zero Globalは、ベトナムでの森林カーボンクレジット創出プロジェクトを中心に、政府・国際機関・民間市場との連携を着実に進めております。
全体として、リスクを適切に管理しながら、国際的な信頼と将来の収益基盤を確立する段階にあります。

① ベトナム政府からの正式ガイダンス
現状:気候変動局(環境省管轄)に対して正式な照会を行い、現在は回答待ちの状態です。
対応:担当官と継続的に連絡を取り合っており、進捗確認を定期的に実施中です。
次のステップ:来週までに返答がない場合、こちらから再度公式照会を送付し、優先対応を依頼いたします。
🔹 コメント:政府機関とのコミュニケーションは順調で、現時点では想定スケジュール内です。ベトナム政府も森林由来のカーボンクレジット制度構築に強い関心を示しており、前向きな姿勢を確認しています。

② ベトナム民間取引市場(CCTPA)への登録
現状:ASEANカーボンクレジット取引所(CCTPA)への登録申請を完了し、必要書類もすべて提出済みです。
対応:審査を通過しやすいよう、CCTPA事務局と事前の技術的質問を共有済みです。
次のステップ:来週、CCTPA側とオンラインミーティングを実施し、承認スケジュールを確認予定です。
🔹 コメント:手続きは順調に進んでおり、CCTPAが今後ASEAN地域の中心的なカーボン取引所として機能する見込みのため、早期登録が大きな優位性になります。

③ 森林管理の国際認証(FSC-FM・EUDR)
■ FSC-FM(森林管理認証)
概要:国際的に「環境に配慮した森林管理」を証明する制度です。取得により、木材・クレジットの価値が20〜30%高く評価される可能性があります。
進捗:
必要条件(500ヘクタール)達成に向け、周辺農家と協力協定の準備中。

認証費用や維持コストの詳細試算を完了。
次のステップ:経済性と地域貢献の両立を重視し、最適な認証スキームを年内に決定予定です。

🔹 コメント:FSC認証を得ることで、国際的な信頼性と価格競争力が飛躍的に向上します。長期的な利益確保につながる重要なプロセスです。

■ EUDR(EU森林破壊防止規制)
概要:EUが導入する「森林破壊ゼロ製品」認証制度で、合法的かつ持続可能な森林資源を証明します。
進捗:2026年12月まで一時停止中のため、再開後の早期申請を見据えて準備を進行中です。
補足:最低面積要件がなく、更新不要・低コストという利点があります。
🔹 コメント:再開後に申請できる体制を先行して整えておくことで、競合よりも早く市場参入できるポジションを確保しています。

④ ベトナム市場の政策アップデート
最新状況:
ホーチミン市ではカーボンクレジット市場の設立準備が進行中です。取引開始が遅れている主な理由は以下の通りです。
価格設定や入札制度などの法律が整備途中

国の温室効果ガス削減目標(NDC)との整合性調整中

国家取引・管理システムが2027年頃に稼働予定

ただし、2025年10月6日より「森林カーボンクレジット国家基準(草案)」が公開され、専門家や企業からの意見募集が始まりました。
🔹 コメント:制度設計が「草案段階」から「意見収集段階」へ進んだことは大きな前進です。当社も公式意見提出を準備しており、国の制度設計に早期から関与できる立場を築いています。

⑤ 国際レジストリ(登録機関)への準備
現状:GCRおよびBiocarbon Registryと面談を実施し、登録プロセスと条件を確認済み。
対応:VERRA、Gold Standard、Plan Vivoなど主要な国際認証機関との比較を行い、費用・承認スピード・市場認知度を精査中です。
次のステップ:比較表を基に、最も費用対効果が高く、国際市場で評価されやすい認証スキームを選定します。
🔹 コメント:複数の国際機関と接点を持つことで、どの市場動向にも柔軟に対応できる体制を確保しています。

⑥ 国際カーボン取引プラットフォームへの登録
現状:ACX、Xpansiv、CIX、Toucan、Carbonmarkなど主要国際取引所に問い合わせ済み。
対応中:来週、未返信の取引所にフォローアップを実施予定。また、新たにインドネシア証券取引所(IDX)にも正式照会を行いました。
次のステップ:取引所ごとの取引条件・流動性・上場手数料を比較し、ASEAN圏内での最適な取引戦略を策定します。
🔹 コメント:既存の主要市場に加え、新興国市場(インドネシアなど)との連携も進めており、複数の販路確保で安定的な取引基盤を形成しています。

【総括】
Carbon Zero Globalは、リスクを最小限に抑えながら確実に制度面・技術面の基盤を固めている段階です。
ベトナム政府・国際機関・市場関係者との関係は良好で、制度整備の進展に合わせてプロジェクトの実装準備を加速しています。
私たちは「透明性」「持続可能性」「投資家価値の最大化」を最優先に、着実に前へ進んでいます。
今後も進捗を定期的にご報告し、信頼できるパートナーとして皆さまに安心をお届けいたします。

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