なぜ新しい仕組みは「怪しい」と思われるのか——人間心理の背景
最近、「お金に関わること」や「新しい仕組み」という言葉を耳にすると、
どこか信用できない、胡散臭いと感じてしまう人が多いのではないでしょうか。
これは決して誤解ではなく、現代社会の構造そのものが生み出している心理だと私は考えています。
私自身、事業を通して金融や制度、マーケティングの現場に関わる中で、その裏側を垣間見てきました。
そして「なぜ人は疑ってしまうのか」「なぜ制度はお金の匂いで動くのか」を痛感する場面が多くありました。
人が不安や疑念を抱く理由の一つは、未来のことが不確実だからです。
成果やリターンを過剰に保証するような言葉が飛び交えば、自然と「怪しい」と思うのは当然の防衛反応です。
しかしその一方で、実際には有益な仕組みや新しいチャンスまでも「怪しいもの」と一括りにされてしまう現実があります。
私が強く学んだのは、同じ事実でも「伝え方」ひとつで信頼にも疑惑にも変わるということです。
環境分野の事業を続けてきて、私は制度づくりの現場にも関わってきました。
そこで痛感したのは、制度は理念や理想だけでは動かないという現実です。
「社会に良い」「地球に良い」と訴えるだけでは足りず、それが具体的な利益構造に結びついたときに初めて、大きな変化が生まれるのです。
逆に言えば、利益と理念が重なった瞬間に、制度や社会は大きく前進します。
また、マーケティングについても大きな気づきがありました。
数億円規模の広告を通じて学んだのは、マーケティングとは「商品を売ること」ではなく「人を売る仕事」だということです。
人は物やサービスそのものではなく、それを届ける人の信念や物語に惹かれます。
だからこそ、
最も大切なのは
「誰が、どんな想いで伝えているのか」
を明確に示すことです。
私自身、SNS広告に1,000万円以上を投じた経験から、
テクニックや数字よりも「誠実さ」と「透明性」が人を動かす本質だと確信しました。
こうした経験を通じて私が辿り着いた結論は、
信頼こそが最大の資産であり、未来を切り拓く力になるということです。
制度が動かないのは、利益と理念が乖離しているからです。
仕組みが怪しく見えるのは、誠実さよりも効率や利益が優先されているからです。
だからこそ、私たちが目指すべき道は、理念と利益を重ね合わせ、誠実に伝え、信頼で市場や社会を育てていくことだと思います。
私はこれからも、仕組みを「信頼を可視化するもの」として再構築していきたいと考えています。
そのために現場で理念と利益を両立させるモデルを実践し、学びを社会に還元していくつもりです。
読者の皆さんにはぜひ、「お金」や「広告」といった言葉に潜む先入観を一度外し、信頼を生み出す仕組みとして新しく捉え直していただければと思います。
私たち一人ひとりが「疑う」だけでなく「問い直す」姿勢を持つことが、未来をより良くする第一歩になるはずです。
お金に関わる仕組みも、マーケティングも、結局は「人と人との信頼関係」です。
私はこれからも、誠実に伝え、行動し、信頼を積み重ねていきます。
この文章が、皆さんと未来を語り合うきっかけとなれば幸いです。